「配信しなきゃと思うのに、文章が浮かばない」。そんなとき、生成AIに下書きを頼むお店が増えています。
公式LINEは、一度来てくれたお客様に「思い出してもらうきっかけ」を自然に作ることができる強力なツールです。メールと違って、お客様がふだんから開いているLINEに届くため、読まれやすいのも強みです。
その配信文づくりを、AIに手伝ってもらう方法をまとめました。
目次
この記事でわかること
- AIに頼むときに知っておきたい大前提
- ざっくり頼んだ場合と、きちんと伝えた場合の違い
- AIへの頼み方を決める4つの要素
- 埋めてそのまま貼れる穴埋めテンプレート
- AIで配信文を仕上げる3つのステップ
AIは魔法の杖ではない
生成AIは、ChatGPT・Gemini・Claudeなど、いくつもあります。どれを使っても、この記事の考え方は同じです。
ただ、ひとつだけ先にお伝えしたいことがあります。
AIは魔法の杖ではありません。こちらの思いや意図をどれだけ伝えられるかで、返ってくる文章の質がまったく変わります。
私自身も、毎日の仕事で生成AIを使っています。使う目的は、楽をするためではありません。お客様と向き合う時間や、ていねいに考える時間をつくるためです。配信文の下書きをAIに任せて、空いた時間を「何を伝えるか」を考えることに使う。それがいちばん良い使い方だと感じています。
ざっくり頼んだ場合と、きちんと伝えた場合

美容室の配信文を、AIに2通りの頼み方で書いてもらいました。2026年10月時点で、生成AI(Claude)で実際に試した結果です。
使うAIや日によって、返ってくる文章は少しずつ変わります。
ざっくり頼んだ場合
頼んだ一文:「美容室のLINE配信文を書いて」
【〇〇サロンからのお知らせ】
いつも〇〇をご利用いただき、ありがとうございます😊
季節の変わり目は、髪や頭皮のダメージが気になる時期ですね。
ただいま、期間限定でトリートメントキャンペーンを実施中です✨
ご予約・お問い合わせは、こちらのLINEからお気軽にどうぞ!
皆さまのご来店を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
文章としては整っています。でも、どのお店が送っても同じ文です。〇〇の空欄も残り、キャンペーンの中身もAIが想像で書いています。
きちんと伝えた場合
頼んだ内容:あとで紹介する穴埋めテンプレートに、次のように書き込みました。
- このお店:宮崎県高鍋町の美容室
- 誰に向けて:3か月来ていない常連さん
- この配信の目的:思い出して、また来てもらう
- 一番伝えたいこと:秋の新メニューを始めました
- 必ず入れてほしい情報:10月末まで、予約はLINEから
〇〇さん、お元気ですか? 高鍋町の〇〇です。
夏の日差しで、毛先が少し疲れていませんか?
この秋、新しいメニューを始めました🍂
夏のダメージをいたわりながら、秋らしい髪に整えるメニューです。
10月末までのご案内なので、よかったらこのLINEからご予約くださいね。
またお会いできるのを楽しみにしています。
同じAIでも、ここまで変わります。伝えた分だけ、返ってくる文章が変わります。
| ざっくり頼んだ場合 | きちんと伝えた場合 | |
|---|---|---|
| 誰向け | 誰にでも当てはまる文 | 常連さんに語りかける文 |
| 中身 | 〇〇の空欄が残る | 新メニューと期限が入る |
| 手間 | ほぼ書き直しになる | 言い回しを直すだけ |
⚠️ きちんと伝えた場合でも、「秋らしい髪に整える」のように、頼んでいない中身をAIが足すことがあります。
メニューの内容や日付は、送る前に必ず自分の目で確かめてください。
AIへの頼み方は4つの要素で決まる
AIへの頼み方のことを、「プロンプト(=AIへの頼み方)」と呼びます。むずかしく考える必要はありません。次の4つを入れるだけで、返ってくる文章が変わります。
必ず入れてほしい情報
店名・日付・期限・予約の方法など、外せない事実です。ここを書かないと、AIは〇〇の空欄にするか、それらしい中身を想像で埋めます。
一番伝えたいこと
この配信で、ひとつだけ残すなら何か。新メニューなのか、空き状況なのか。あれもこれも頼むと、AIの文章も焦点がぼやけます。
この配信の目的
来店してほしいのか、お知らせしたいのか、関係を保ちたいのか。目的によって、文の終わり方が変わります。
誰に向けて書くのか
「30代の女性」のような言い方より、実在の常連さんを1人思い浮かべてください。属性で頼むと平均的な文章が、具体的な1人で頼むと具体的な文章が返ってきます。
💡 公式LINEは、SNSと違って認知の拡大は得意ではありません。そのかわり、リピーター獲得やファンづくりに強みを発揮します。だからこそ、知っているお客様1人に向けて書く頼み方が合っています。
そのまま使える穴埋めテンプレート
4つの要素を、穴埋めの形にしました。まず、書き方の例を見てください。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| このお店 | 宮崎県高鍋町の美容室 |
| 誰に向けて | 3か月来ていない常連さん |
| この配信の目的 | 思い出して、また来てもらう |
| 一番伝えたいこと | 秋の新メニューを始めました |
| 必ず入れてほしい情報 | 10月末まで、予約はLINEから |
下の枠をコピーして、「:」のあとを自分のお店の内容で埋めてください。埋めたら、そのままAIに貼り付けて送ります。
LINE公式アカウントで送る配信文を書いてください。 ・このお店: ・誰に向けて: ・この配信の目的: ・一番伝えたいこと: ・必ず入れてほしい情報: ・文の長さ:スマホの画面1つに収まるくらい
最後の「文の長さ」は、そのままで大丈夫です。長さや改行の目安は、LINE配信文の書き方でくわしく紹介しています。
⚠️ お客様のお名前や電話番号など、個人の情報はAIに貼り付けないでください。「常連さん」「3か月来ていない方」のように、誰か分からない書き方で十分伝わります。
AIで配信文を仕上げる3つのステップ

STEP1 穴埋めしてAIに貼る
テンプレートを埋めて、AIに送ります。
1回目の答えが完ぺきでなくても、気にしなくて大丈夫です。
STEP2 気になる所を伝え直す
AIとの会話は、往復でかまいません。1回で決まらなくて当たり前です。返ってきた文章に、そのまま注文を返してください。
たとえば、先ほどの文章に「もう少し短く。うちはもっとくだけた言い方です」と返すと、こうなりました。
〇〇さん、お久しぶりです! 高鍋町の〇〇です。
秋の新メニュー、始めました🍂
10月末までなので、よかったらLINEから予約してくださいね。
また会えるのを楽しみにしてます!
「1回やってみて微妙だったから、AIは使えない」とやめてしまうのは、もったいないです。何回かやりとりするうちに、お店らしい文章に近づいていきます。
STEP3 最後の一言は自分で直す
AIに任せるのは下書きまでです。最後の一言は、ふだんお客様と話している自分の言葉に直してください。送る前の確認には、送信前チェックリストが使えます。
何を伝えるかを決めるのは、お店の人
ここまで読むと、AIがあれば配信文は全部まかせられそうに見えるかもしれません。でも、実際に試すと分かることがあります。
AIは、文章を書くのは得意です。
でも、「何を伝えるべきか」を決めるのは、お店の人にしかできません。
誰に送るのか。この配信で何を残したいのか。それを決めるのが、配信づくりでいちばんむずかしいところです。穴埋めテンプレートの4つの欄は、AIのためというより、その答えを自分の中で整理するためのものでもあります。
次に読みたい記事常連さんにこそLINEを|「また来てくれる人」に届ける感謝の例文つき
まとめ
- AIは魔法の杖ではない。伝えた分だけ文章が変わる
- 頼み方は4つの要素を入れるだけでよい
- 「誰に向けて」は実在の常連さんを1人思い浮かべる
- AIとの会話は往復でよい。1回で決めなくてよい
- AIは下書きまで。最後の一言は自分で直す
まずは次の配信で、穴埋めテンプレートを1回だけ使ってみてください。埋めるうちに、伝えたいことがはっきりしてくるはずです。
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