Lステップ・エルメッセージと公式LINEの違い|できることを早見表で比較

公式LINEだけでどこまで分かるかを話し合う店主と相談相手のイラスト

「配信した数字までは見ているけれど、そこから先が分からない」。公式LINEの分析画面を触ったお店の方から、よくいただく声です。

前回の「LINEの開封率・クリック率の見方|数字が苦手でも分かる分析入門」の続きです。公式アカウントで分かるのはどこまでで、LステップやエルメッセージをLINEに足すと何が分かるようになるのか。その境界線を表で整理します。結論から書きます。

💡 公式アカウントは「何人が」までが分かる。Lステップやエルメッセージは「誰が」までが分かる。

この一線を知っておくと、「うちのお店に外部ツールは必要か」を自分で判断できるようになります。

目次
  1. 1.この記事でわかること
  2. 2.公式アカウントで分かるのは「何人が」まで
  3. 3.公式アカウントでは「誰が」までは追えない
  4. 4.Lステップ・エルメッセージでできるようになること
    1. 4.1Lステップ
    2. 4.2エルメッセージ(L Message)
    3. 4.3もうひとつの入り口:予約
  5. 5.境界線の早見表
  6. 6.気になる費用のこと|外部ツールは月額制です
    1. 6.1では、どれくらいの規模なら使うべきか
  7. 7.外部ツールを考えてよい3つのサイン
    1. 7.1サイン1:反応した人にだけ、次の一手を打ちたくなった
    2. 7.2サイン2:同じ手作業を毎回くり返している
    3. 7.3サイン3:友だちが増えて、一斉配信が合わなくなってきた
  8. 8.それでも、公式アカウントだけで十分なお店は多い
  9. 9.まとめ

この記事でわかること

  • 公式アカウントの分析で分かる3つの数字
  • 公式アカウントでは追えないこと(=「誰が」)
  • Lステップ・エルメッセージでできるようになること
  • 公式と外部ツールの境界線の早見表
  • もうひとつの入り口「予約」
  • 外部ツールにかかる月額の費用と、元が取れる目安
  • 外部ツールを考えてよい3つのサイン

公式アカウントで分かるのは「何人が」まで

分析メニューの「メッセージ配信」では、送ったメッセージごとに次の数字を見られます(2026年9月時点)。

数字 意味
配信 メッセージが送信された人数
開封 吹き出しが100%表示された人数
クリックユーザー メッセージ内のURLをクリックした人数

吹き出しごとのインプレッション(表示された回数)・クリック数・クリック率も見られ、期間を指定してCSVで書き出せます。「どの曜日がよく開かれたか」は、この3つだけでも十分に見えてきます。

公式アカウントでは「誰が」までは追えない

公式アカウントは人数までが分かり、外部ツールを組み合わせると誰が反応したかまで分かることを示した比較図

分析画面に出てくるのは、すべて「人数」「回数」「率」といった集計された数字です。どの友だちが開封・クリックしたのかを名前の一覧で確認する項目は用意されていません(2026年9月時点)。

100人に配信して、開封30人、クリックユーザー8人だったとします。分かるのは「30人が開いて、8人が押した」まで。その8人が誰なのかは、名簿にはなりません。

これが効いてくるのは、次の一手を打ちたくなったときです。

  • クーポンのリンクを押してくれた人にだけ、数日後にひとことお送りしたい
  • 3回続けて開いてくれている人を、常連さんとして把握しておきたい
  • 店頭のPOPから登録した人と、Instagramから登録した人で案内を変えたい

💡 「開封率が低いから改善したい」までは公式で完結します。「開いてくれた人に個別に何かしたい」と思った瞬間から、外部ツールの話になります。

Lステップ・エルメッセージでできるようになること

Lステップとエルメッセージ(L Message)は、公式アカウントに接続して使う外部ツールです。置きかえるものではなく、その上に機能を足すものとイメージしてください(以下は2026年9月時点で公式サイトを確認した内容です)。

Lステップ

  • URLのクリックを測定し、クリックした友だちだけにタグを自動で付けられる
  • タグが付けば、その人たちだけを対象にした配信ができる
  • クリックをきっかけにテンプレートを自動で送るなど、アクションを設定できる
  • 友だちがどこから登録したかをたどる流入経路の分析ができる

ただしURLクリック測定は上位のプランからの提供です。使える機能はプランで変わるため、検討する段階で公式サイトを確認してください。

エルメッセージ(L Message)

  • URL分析で、開封数・開封率、ユニーククリック数・率が見られる
  • URLをクリックした友だちの名前と、クリックした日時が確認できる
  • QRコードごとに流入経路を分けて分析できる

⚠️ エルメッセージの開封率の測定には条件があります。短縮URLの形で配信したメッセージが対象で、リッチメッセージやテンプレートのボタンに設定したURLでは測定できません(2026年9月時点)。

もうひとつの入り口:予約

ここまで「誰が反応したか」を軸に書いてきましたが、実際にお店が外部ツールを入れる理由として、それと同じくらい多いのが予約です。

LINE公式アカウントにも「LINEで予約」という機能はあります。ただしこれは、予約サービスとの連携が完了していないアカウントでは利用できません(2026年9月時点)。つまり公式アカウント単体では、予約を受け付けるところまでは行きません。

LステップとエルメッセージにはどちらもLINEの中で完結する予約の機能があり、これが「外部ツールを入れる」いちばん分かりやすい理由になっています。

  • Lステップ:カレンダー予約(お客様が空き状況を見て日時を選べる。スタッフやコースの指定、Googleカレンダーとの連携にも対応)/イベント予約
  • エルメッセージ:サロン・面談予約/レッスン予約/イベント予約。予約のときに名前や電話番号を入力してもらい、その情報を友だちに紐づけられる

💡 「数字を細かく見たい」より先に「予約をLINEで受けたい」が来るお店は多いです。そちらのほうが、外部ツールを入れる理由としてはっきりしています。

境界線の早見表

やりたいこと 公式アカウント Lステップ・エルメッセージ
何人に届いたかを知る できる できる
何人が開いたかを知る できる できる
何人がURLを押したかを知る できる できる
数字をCSVで書き出す できる できる
誰が押したかを名前で見る できない できる
押した人にだけ次の配信をする できない できる
反応に応じて自動でタグを付ける できない できる
どこから登録したかを分けて見る できない できる
LINEから予約を受け付ける 予約サービスとの連携が必要 ツールの中でできる

上の4行は公式アカウントで完結します。太字の5行が、外部ツールを入れて初めてできるようになる部分です。

気になる費用のこと|外部ツールは月額制です

ここまで読んで「便利そう」と思われたかもしれませんが、ここが一番大事なところです。LステップもエルメッセージもLINE公式アカウントとは別のサービスで、使うには月額の利用料がかかります。

しかも見落としやすいのですが、LINE公式アカウントの料金とは別にかかります。Lステップの公式サイトにも「LINE公式アカウント利用料は別途必要」と明記されています。つまり費用は二段構えです。

無料プラン 有料の入口 上位プラン
Lステップ 0円/月200通まで 月5,000円/月5,000通 月21,780円・月32,780円
エルメッセージ 0円/月1,000通まで 月10,780円/配信数の制限なし 月33,000円

いずれも税込・初期費用は0円です(2026年9月時点)。

⚠️ 注意していただきたいのが、この記事の中心だった「誰が押したかが分かる」機能は、無料プランには付いてこないという点です。LステップのURLクリック測定は、月21,780円のスタンダードプラン以上で使えます(2026年9月時点)。一方で予約の機能は、Lステップでは無料プランから使えます(複数の予約枠を分ける機能は上位プランから)。

💡 「何ができるか」だけで決めず、「その機能はどのプランからで、月いくらか」まで見てから判断してください。ここがずれると、入れたのに使わない機能にお金を払い続けることになります。

では、どれくらいの規模なら使うべきか

「月商いくらから」という決まった線はありません。業種によって違いすぎるからです。決めるのではなく、ご自分のお店の数字で計算してみてください。

考え方はかんたんで、月額の費用 ÷ 客単価 = 何人ぶんの再来店で元が取れるか、です。

プランの月額 客単価3,000円のお店なら 客単価8,000円のお店なら
月5,000円 月に2人 月に1人
月10,780円 月に4人 月に2人
月21,780円 月に8人 月に3人

こうして並べると、「月に2人」なのか「月に8人」なのかで、話がまったく変わるのが見えてきます。客単価の高いお店ほど、外部ツールの費用は回収しやすくなります。

⚠️ ただし、この数え方には2つ注意があります。

  • ここでは客単価をそのまま使っています。材料費や仕入れがかかる業種では、その分を引いた金額で計算してください。飲食店なら、実際に必要な人数はこの表よりも増えます
  • 設定を覚える時間と、毎月続ける手間はこの計算に入っていません。お金だけで見れば足りていても、続けられなければ意味がありません

💡 この表が示すのは「元が取れる最低ライン」であって、「導入すべきライン」ではありません。この人数が現実的に増やせそうだと思えたときが、はじめて検討の入り口です。

料金やプランの中身は変わります。検討される段階になったら、必ず各社の公式サイトで最新の金額をご確認ください。プランごとの機能と費用のくわしい比べ方は、あらためて別の記事で整理します。

外部ツールを考えてよい3つのサイン

外部ツールを検討する目安となる3つのサインを示した図

「あったほうがいい機能」で選ぶと、どんなお店にも必要という結論になります。お店の運用のほうが先に困りはじめたかどうかで判断してください。

サイン1:反応した人にだけ、次の一手を打ちたくなった

「クーポンを見てくれた人にだけ、来週もう一度ご案内したい」。こう思うようになったら、公式アカウントの外側の話です。一斉配信で足りているなら急ぐ必要はありません。

サイン2:同じ手作業を毎回くり返している

トーク画面を1件ずつさかのぼって反応を確かめる、名簿を手で書き写す。この手間が毎月続いているなら、道具で解決できる部分です。

サイン3:友だちが増えて、一斉配信が合わなくなってきた

来たばかりの人と、何年も通ってくださっている人が同じリストに混ざると、どちらに向けても中途半端な文面になります。この「そろそろ分けたい」が出てきたときが検討のタイミングです。

それでも、公式アカウントだけで十分なお店は多い

オーフレックスは「早く外部ツールに移りましょう」とは考えていません。上に書いたとおり、外部ツールは毎月かかり続ける費用です。それに加えて、設定を覚える時間と、それを続ける手間もかかります。配信が止まる一番の原因は、機能不足ではなく運用の負担が増えることです。

まずは公式アカウントで次の3つができるようになることをおすすめしています。

  1. 決めた頻度で配信を続けられる(配信頻度の目安はこちら)
  2. ブロックが増えない内容にできている(ブロックの理由と防ぎ方はこちら)
  3. 友だち追加のあとの流れが作れている(ステップ配信の仕組みはこちら)

この3つが回ったうえで、それでも「誰が」を知りたくなったなら、そのときが本当のタイミングです。LINEはお客様との関係をていねいに続けていくための場所。道具を増やすより、続けられる形を先に作るほうが長く効きます。

次に読みたい記事LINEで予約を受け付ける方法|小さなお店のための3つの選択肢

まとめ

💡 公式は「何人が」まで。Lステップやエルメッセージは「誰が」まで。

公式アカウントでは、配信・開封・クリックユーザーの3つの数字とCSVの書き出しが使えます。これだけでも配信の改善は十分に進みます。足りなくなるのは「反応してくれた人を名指しで把握して、その人にだけ次の一手を打ちたい」と思ったときです。

その場面が何度も出てきたら、そこでLステップやエルメッセージを調べはじめれば間に合います。料金やプランは変わりますので、検討する段階で各社の公式サイトをご確認ください。まずは、いま手元にある3つの数字を毎月見るところから始めてみてください。

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