レジで接客している最中に電話が鳴る。手が空いたと思ったら、LINEに「今日は何時までですか?」と届いている。人手が足りないお店の1日は、こうして細切れになります。
人手が足りない。でも、人にしかできないことがある。LINE公式アカウントには、決まった質問や案内を代わりに引き受けてくれる「自動化」の機能が最初から入っていて、そのほとんどは無料で使えます。
この記事では、人手不足のお店が公式LINEで自動にできる4つのことと、「何を自動に任せて、何を人が受けるか」の分け方をまとめました。むずかしい設定はありません。
目次
この記事でわかること
- 人手不足のお店で、接客の時間が削られている本当の原因
- 公式LINEで無料で自動にできる4つのこと
- 「自動に任せること」と「人が受けること」の分け方
- 今日から始める3ステップ
人手不足のお店は「同じ質問への返事」で1日が埋まる
お店に届く問い合わせを、1週間分だけ思い出してみてください。「営業時間は?」「駐車場は?」「予約は空いてる?」。ほとんどが、毎回同じ質問ではないでしょうか。
ひとつの返事は1〜2分でも、1日に10回あれば20分、1か月で10時間です。しかも問い合わせは、接客や仕込みの途中に割り込んできます。手が止まる回数そのものが、お店の負担になっています。
同じ質問に、毎回手で返す。ここを、公式LINEが代わりに答える形に変える。これが、この記事でいう「自動化」です。
ただし、自動化は「楽をするため」ではありません。お客様と向き合う時間、ていねいに考える時間。人にしかできない大事な仕事に時間を使うためのものです。Instagramでもお伝えしている、オーフレックスの考え方です。この記事の土台でもあります。
💡 自動化の目的は、空いた時間を、人にしかできない仕事に使うこと。
減らすのは「手の止まる回数」であって、お客様との会話ではありません。

公式LINEで自動にできる4つのこと(無料で始められる)
人手不足のお店にとくに効く機能を4つに絞りました。①〜③は無料のコミュニケーションプラン(月額0円)でも追加費用なしで使えます(2026年9月時点)。
| 機能 | 代わりにやってくれること | 費用(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| ① あいさつメッセージ | 登録直後の1通目を送る | 無料(配信通数にカウントされない) |
| ② 応答メッセージ | よくある質問に自動で答える | 無料(配信通数にカウントされない) |
| ③ リッチメニュー | 聞かれる前に案内を見せておく | 無料 |
| ④ ステップ配信 | 来店後のフォローを自動で続ける | 設定は無料だが、送った分は配信通数にカウントされる |
① あいさつメッセージ|登録直後の1通目を自動で送る
友だち追加された瞬間に自動で届く、最初の1通です。一人ひとりにその場でお礼を言う余裕はなくても、あいさつメッセージなら全員に必ず届きます。ここが空っぽだと、お客様は「とりあえず登録したけど……」のまま静かに離れていきます。作り方は「LINEのあいさつメッセージの作り方|そのまま使える例文つき」へ。
② 応答メッセージ|よくある質問に自動で答える
お客様がLINEで送ってきた言葉に、あらかじめ用意した返事を自動で返す機能です。
- お客様「駐車場はありますか?」
- 応答メッセージ「店の裏に3台あります。青い看板が目印です」
種類は2つ。設定したキーワードと完全に一致する言葉が届いたときだけ返す「キーワード応答」と、届いたメッセージすべてに同じ返事を返す「一律応答」です(2026年9月時点)。
⚠️ キーワード応答は完全一致なので、「駐車場」と登録していても「駐車場ありますか」には反応しません。そのため、営業時間外に一律応答で「ただいま営業時間外です。営業時間内に順番にお返事します」と返す使い方のほうが確実です。設定手順は「LINEの自動返信(応答メッセージ)の設定方法と例文」にまとめています。
③ リッチメニュー|聞かれる前に見せておく
トーク画面の下に固定で表示される、大きなボタンのメニューです。「営業時間・アクセス」「メニュー」「予約」「駐車場」と並べておけば、お客様は質問を送る前に自分で答えにたどり着けます。4つの中で、いちばん質問そのものを減らす力があります。デザインは「リッチメニューの作り方|お客様が思わず押したくなるデザインのコツ」で解説しています。
④ ステップ配信|来店後のフォローを自動で続ける
友だち追加をきっかけに、「3日後にこの1通、7日後にこの1通」と決めた順番で自動的に届ける仕組みです。来店後のお礼や次回のご案内など、手が回らないフォローを公式LINEが代わりに続けてくれます。
⚠️ ①〜③と違い、ステップ配信で送ったメッセージは配信通数にカウントされます(2026年9月時点)。無料プランの月200通の枠から使われるので、友だちが増えてきたら通数を見ながら使ってください。仕組みは「ステップ配信とは? 仕組みと作り方を初心者向けにやさしく解説」、料金は「LINE公式アカウントの料金プラン完全ガイド」をどうぞ。
「自動に任せること」と「人が受けること」を分ける
4つをぜんぶ使えばいい、という話ではありません。大事なのは線引きです。
| 自動に任せる | 人が受ける |
|---|---|
| 営業時間・場所・駐車場などの決まった案内 | 「うちの子に合いますか?」のような相談 |
| 登録直後のお礼 | お困りごと・クレーム |
| 営業時間外の「あとでお返事します」 | 常連さんとの何気ない会話 |
| 来店後の決まったフォロー | いつもと違う様子のお客様への一言 |
左は、誰が答えても同じになるもの。右は、そのお店の人が答えるから意味があるものです。左を手放すと、右にかける時間と余裕が戻ってきます。
この線引きを設定に落とすのが「応答設定」です。応答時間を営業時間に合わせておくと、営業時間内はチャットで自分が返し、営業時間外は応答メッセージが自動で返す、という切り替えができます(2026年9月時点)。
⚠️ 自動で返したものは、翌朝チャットを開いて必ず人が読み、一つずつ返してください。自動の返事の文面も「明日の朝、順番にお返事しますね」のように、いつもの接客と同じ調子で書くと冷たくなりません。
今日から始める3ステップ
一度にぜんぶ設定しようとすると、忙しいお店ほど途中で止まります。順番は、この3つです。

STEP1 よく聞かれる質問を書き出す
この1週間で聞かれたことを10個、思いつくままに書き出します。スタッフがいるなら、それぞれに聞いてみてください。
STEP2 答えを公式LINEに置く
答えが毎回同じものから順に、リッチメニューと応答メッセージに置いていきます。最初は2〜3個で十分です。あわせて、あいさつメッセージに「営業時間やアクセスは下のメニューからご覧いただけます」と一言入れておくと、登録直後から使ってもらえます。
STEP3 空いた時間の使い道を決める
ここがいちばん抜けやすいところです。質問が減って手が空いても、使い道を決めていないと、その時間はただ流れていきます。「常連さんに来店のお礼を自分の言葉で1通送る」など、空いた時間の行き先を先に決めておいてください。
次に読みたい記事LINEで予約を受け付ける方法|小さなお店のための3つの選択肢
まとめ
自動に任せるのは、誰が答えても同じになる案内だけ。人にしか返せない一言は、これまでどおり自分の言葉で。そうやって「手の止まる回数」を減らした先に、お客様と向き合う時間が戻ってきます。
まずはSTEP1の「よく聞かれる質問を書き出す」から、今日の営業のあとにでも始めてみてください。
※ 本記事の内容は2026年9月時点でLINEヤフーの公式サイト・公式マニュアルを確認したものです。機能や料金は変更されることがあるため、最新の情報は公式マニュアルもご確認ください。
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